失敗しないポリカ波板の張り方・施工方法
目次
事前の準備
必要物
- ポリカ波板
- 波板ビスなどの波板を固定する締結金具
- 波板を切断するための金きりのこなど
- メジャー
- 波板に下穴をあけるための電気ドリルなど
塩化ビニール製の波板は一般的に耐用年数が2〜3年です。それに対して、ポリカ波板は7〜10年あるため、ポリカ波板を購入されることをお勧めします。
波板の必要枚数の計算
幅方向の重ね代
鉄板小波の場合、幅方向の境目では、2.5山以上重ねます。そのため、波板の横幅から2.5山(約80mm)分を少なくした横幅で必要枚数を計算します。
ポリカ波板・鉄板小波の場合 横幅 655mm − 重ね代 約80mm = 有効幅 約575mm となります。
流れ方向の重ね代
勾配によって重ね代が変わってきます。大日本プラスチック製では、勾配2.5/10の場合、重ね代は180mm以上が推奨されています。
勾配 | 2.5/10 | 3/10 | 4/10 | 5/10 |
重ね代(mm) | 180 | 150 | 120 | 100 |
軒先の出幅
強風多雪地域でない一般地域の場合、100mm以内にします。
波板ビスの必要個数の計算
幅方向
鉄板小波の場合、波板ビスは5山おきごとに締結します。軒先部は3〜4山おきに止めます。
流れ方向
強風多雪地域でない一般地域の場合、鉄板小波では母屋間隔500〜600mmで下地材に締結します。
施工手順
切断
金切りのこやハンドソーなどで必要なサイズに切断します。ホームセンターなどで販売している波板専用ハサミがあると楽に作業できます。
また、ポリカ波板には裏表がありますので、切断する前に裏表が後で分かるように印を付けておくと後で役に立ちます。間違って、裏側を上にして太陽光線にさらすと、早期変色の原因となりますので、ご注意ください。
位置決め
流れ方向
水下側の波板から牽いていき、水上側の波板が上にくるように位置決めをします。
幅方法
重なりの下側の波板は、山の端が上向きで終わるようにします。
固定
波板ビスを使用して締結します。波板が変形するほど強く締めすぎないでください。弊店の鉄下地用波板ビスの場合、逆ねじストッパーがありますので、締め付けトルクが増した時点で止めてください。
よくあるご質問
ビス・傘釘・フックボルト止めの違い(比較)
質問
ビス止め・傘釘止め・フックボルト止めがあります。それぞれのメリットとデメリットを教えてください。
回答
傘釘止め
メリット:低コスト。
デメリット:施工が難しい。波板の保持力が低い。
フックボルト
メリット:下地を傷めない。
デメリット:下穴を空けるなど施工に時間がかかる。
ビス
メリット:施工が簡単なため短時間の作業が終わる。取り外しがきく。傘釘と比べて波板の保持力が優れている。
デメリット:傘釘よりコストは高め。
鉄下地でのビスの空回り
質問
軽量鉄骨(LGS)に鉄下地用ビスでポリカ波板を取り付けようとしました。ビスが空回りしてしましましたが、どうしたらよいでしょうか?
回答
(原因)軽量鉄骨にしっかりと締め付けている状態でさらに、締め増しすると、軽量鉄骨のねじ山がバカになって空回りを起こします。
(対処)1:より太い径のビスで打ち直す。もしくは、2:コーキング処理を施して穴を埋めたのち、別のところで打ち直すなどの対処方法があります。
弊店の鉄下地用波板ビスの場合、逆ねじストッパーがありますので、締め付けトルクが増した時点で止めてください。
雨漏りの原因
質問
波板屋根から雨漏りがあります。どのような原因が考えられますか?
回答
- 波板の重ね代が少ない
→風にあおられて時に雨漏りの原因となります。(シーリング剤で漏水対策が可能です。)
→必ず2.5山以上重ねましょう。 - 締結金具にパッキンなどの漏水対策がされていない
→ビス穴から雨漏りの原因となります。(シーリング剤で漏水対策が可能です。) - ビスの締結力が弱い
→パッキンと波板の間に隙間が生じ、正しく漏水対策ができないことがあります。 - 波板の谷の部分で締結している
→谷部分は雨水が走りますので、雨漏りの原因となります。
シーリング剤
質問
ポリカ波板にシーリング剤で漏水対策をしますが、注意すべき点はありますか?
回答
各メーカからポリカ波板に適合するシーリング剤が推奨されています。ポリカ波板と適合しないシーリング剤を用いるとクラック(ひび割れ)や変色の原因となりますので、ご注意ください。
例)
タキロン製 トスシール380 ・ トーレシリコーンSE960 ・ シーランド72 ・ シリコーンシーラント8051N
大日本プラスチック製 シリコーンシーランド8050 ・ トスシール380 ・ シーランド72 ・ SE960
建築基準法
質問
ポリカ波板を屋根で使用しますが、何か法律の規制がありますか?
回答
屋根で使用する場合には、建築基準法が関係します。ポリカ波板の場合、防火・準防火地域の屋根で不燃性物品を保管する倉庫に類する用途に使用できます。詳しくは、各メーカーの技術資料をご参照ください。
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参考資料
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